南極へ飛行機で向かう途中のケープタウンにいます。
今回は早めに昭和基地に到着し、そこから全行程に約3ヶ月かけて、内陸のドームふじ基地とその周辺地域での調査を行う予定です。ドーム隊のブログが開設されていますので、そちらをご覧ください。
http://polaris.nipr.ac.jp/~icc/NC/htdocs/?page_id=149
アイスコア掘削
(川村賢二のブログ)
2017年10月31日火曜日
2017年4月26日水曜日
グリーンランドEGRIP(イーグリップ)深層掘削
前回のキルギスはブログの更新が途切れてしまい失礼しました。あのあと、場所を変えて岩盤まで40m弱を掘削して無事に戻りました。
さて、グリーランド北東部の内陸にあるEGRIP地点において、新たな深層掘削プロジェクトが始まっています。2015年に前回の掘削地であるNEEM地点から基地の建物や物資を移動し、2016年に基地を建設し、今年からいよいよ深層掘削が始まります。2017年4月、この掘削に参加するため、グリーンランドにやってきました。
天候が許せばあと2時間ほどで出発です。そのあとはネット環境がしばらくなくなりますが、可能になったら更新したいと思います。
英語ですが以下にプロジェクトの日誌が公開されます。現場に入ってからは毎日更新されると思います。
http://eastgrip.org/uk_diaries_2017/
プロジェクトのHPです。
http://eastgrip.org
さて、グリーランド北東部の内陸にあるEGRIP地点において、新たな深層掘削プロジェクトが始まっています。2015年に前回の掘削地であるNEEM地点から基地の建物や物資を移動し、2016年に基地を建設し、今年からいよいよ深層掘削が始まります。2017年4月、この掘削に参加するため、グリーンランドにやってきました。
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コペンハーゲンからグリーンランドに向かう飛行機から見えた雲。海の上です。
遠くにはグリーンランドの沿岸が見えています。
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旅客機の窓から、グリーランド東岸付近。
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宿の前から空港方面を見た風景。
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プロジェクトで持っている倉庫 |
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パレット積みして固縛した物資。最初のフライトでは2つのパレットを積載します。
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天候が許せばあと2時間ほどで出発です。そのあとはネット環境がしばらくなくなりますが、可能になったら更新したいと思います。
英語ですが以下にプロジェクトの日誌が公開されます。現場に入ってからは毎日更新されると思います。
http://eastgrip.org/uk_diaries_2017/
プロジェクトのHPです。
http://eastgrip.org
2016年9月12日月曜日
氷河掘削2
8月8日の夜、2ヶ所目での掘削を開始。

ドリルを掘削孔に降ろそうとしているところ。

ドリルが孔の底にあり、掘削しているところ。

掘られたコアをトレーに乗せて運ぶところ。
今度は水に出くわすこともなく順調に掘り進んだのですが、12mを超えたとき、コアが全く入っていないドリルが上がってきました。再度ドリルを降ろしてみると、先ほどの深度を超えても止まりません。嫌な予感を感じつつ、小型カメラをドリルのウインチに取り付けて掘削孔に降ろしました。

回収した小型カメラをコントローラーの上に置き、皆でモニターを見ているところ。最初は掘削孔の丸い穴が見えていましたが。。

固唾を飲んで見ている我々。

12mを超えたところで、円筒形から不規則な形の大きな穴に変化。つまり、深いところにあるクレバスに当たってしまいました。これが見えた時には一同から「あーっ!」と声が上がりました。ここでも継続不可能となりました。

夜中の12時過ぎ、丘を下りました。。。

ドリルを掘削孔に降ろそうとしているところ。

ドリルが孔の底にあり、掘削しているところ。

掘られたコアをトレーに乗せて運ぶところ。
今度は水に出くわすこともなく順調に掘り進んだのですが、12mを超えたとき、コアが全く入っていないドリルが上がってきました。再度ドリルを降ろしてみると、先ほどの深度を超えても止まりません。嫌な予感を感じつつ、小型カメラをドリルのウインチに取り付けて掘削孔に降ろしました。

回収した小型カメラをコントローラーの上に置き、皆でモニターを見ているところ。最初は掘削孔の丸い穴が見えていましたが。。

固唾を飲んで見ている我々。

12mを超えたところで、円筒形から不規則な形の大きな穴に変化。つまり、深いところにあるクレバスに当たってしまいました。これが見えた時には一同から「あーっ!」と声が上がりました。ここでも継続不可能となりました。

夜中の12時過ぎ、丘を下りました。。。
掘削点を移動
8月6日

掘削場の撤収と並行して、レーダーによる地下探査も行われました(赤い長いものがアンテナ。歩きで調査するので相当体力がないとできません。私には無理です)。

次の掘削地として考えられるのは、この丘の上です(キャンプ地との標高差は100m程度、距離は約600m)。写真は、ガイドらがクレバスを避けるルートを設定しているところです。
8月7日
ヘリを呼んで掘削物資を輸送しました。

ところが重い物資を積んだまま狭い着陸地点に降りることができず、着陸をトライしては急旋回してやり直し、というのを5回以上繰り返して戻ってきてしまいました。

荷物を全部降ろして帰ってしまうところでしたが、キルギス出身の代表者が交渉し、積載量を減らして再度飛んでくれました。

ついに着陸成功。この後もう1往復し、500kgほどの物資の輸送が終わりました。人力なら2〜3日かかっていたと思われます。。

8月7日から8日にかけて、掘削場を整備しました。

最初に設置しようとした場所にはクレバスが発見され、10mほど移動。。



作業が終了してキャンプに戻る途中。なお、写真の左端は崖です(数十mは離れていますが)。

掘削場の撤収と並行して、レーダーによる地下探査も行われました(赤い長いものがアンテナ。歩きで調査するので相当体力がないとできません。私には無理です)。

次の掘削地として考えられるのは、この丘の上です(キャンプ地との標高差は100m程度、距離は約600m)。写真は、ガイドらがクレバスを避けるルートを設定しているところです。
8月7日
ヘリを呼んで掘削物資を輸送しました。

ところが重い物資を積んだまま狭い着陸地点に降りることができず、着陸をトライしては急旋回してやり直し、というのを5回以上繰り返して戻ってきてしまいました。

荷物を全部降ろして帰ってしまうところでしたが、キルギス出身の代表者が交渉し、積載量を減らして再度飛んでくれました。

ついに着陸成功。この後もう1往復し、500kgほどの物資の輸送が終わりました。人力なら2〜3日かかっていたと思われます。。

8月7日から8日にかけて、掘削場を整備しました。

最初に設置しようとした場所にはクレバスが発見され、10mほど移動。。



作業が終了してキャンプに戻る途中。なお、写真の左端は崖です(数十mは離れていますが)。
氷河掘削1
8月4日、ドリル組み立てなどの掘削場整備と、コアの記録と梱包のための作業場の作成を行いました。

掘削テント。

記録と梱包のためのピットの建設。
8月5日、掘削開始。

日中は温度が高いので(テント内は0℃以上になります)、日が出ていない時間帯に掘削します。写真は、外に置いてある発電機に給油しているところ(5日未明)。

掘削開始直前のドリル(5日未明)。

日中は中断し、5日の夜間に再開。湿ったコアが上がってきて手こずるとともに、嫌な予感がします。

案の定というか、6m掘り進んだところで水の滴るコアが上がってきました。表面の雪が融けて水が溜まっている層があるということなので、これ以上掘ることはできません。

掘削テント。

記録と梱包のためのピットの建設。
8月5日、掘削開始。

日中は温度が高いので(テント内は0℃以上になります)、日が出ていない時間帯に掘削します。写真は、外に置いてある発電機に給油しているところ(5日未明)。

掘削開始直前のドリル(5日未明)。

日中は中断し、5日の夜間に再開。湿ったコアが上がってきて手こずるとともに、嫌な予感がします。

案の定というか、6m掘り進んだところで水の滴るコアが上がってきました。表面の雪が融けて水が溜まっている層があるということなので、これ以上掘ることはできません。
がっかりしてキャンプに戻りました。
8月6日、掘削場の撤収。
掘削孔に小型カメラを降ろしてみたところ、底に水たまりが確認できました。深さは数十センチで、目で確認できる流れはありませんでいた。
2016年9月11日日曜日
氷河へ移動
8月23日に帰国してしばらく経ちましたが、キルギス共和国での掘削の様子を写真で振り返ります。
8月1日:偵察飛行

レーニン峰から東西30kmほどの範囲の稜線沿いに飛行し(上図)、掘削に適した地点を選定しました。

上空から見たベースキャンプ。

山肌に接近して飛行します。


8月2日、氷河の上に移動しました。標高約5200mです。気圧は540hPa程度。

全6便のうち、私は2便目でした。上の写真の左側遠方にはふもとが見え、右側には山々が見えます。



ヘリは何度も往復するため、荷下ろしは大急ぎで行います。一度に下ろす物資は300キロくらいでしょうか。

ヘリの離陸時、真上で旋回して去っていきます。

6便目の飛来時は視界が悪化してヘリが着陸できませんでした(そのため日米のリーダ−2名は2日後に現地入りしました)。

キャンプ体制作り。この時点では電動工具がなく苦労しました。
8月1日:偵察飛行

レーニン峰から東西30kmほどの範囲の稜線沿いに飛行し(上図)、掘削に適した地点を選定しました。

上空から見たベースキャンプ。

山肌に接近して飛行します。


8月2日、氷河の上に移動しました。標高約5200mです。気圧は540hPa程度。

全6便のうち、私は2便目でした。上の写真の左側遠方にはふもとが見え、右側には山々が見えます。



ヘリは何度も往復するため、荷下ろしは大急ぎで行います。一度に下ろす物資は300キロくらいでしょうか。

ヘリの離陸時、真上で旋回して去っていきます。

6便目の飛来時は視界が悪化してヘリが着陸できませんでした(そのため日米のリーダ−2名は2日後に現地入りしました)。


キャンプ体制作り。この時点では電動工具がなく苦労しました。
2016年8月1日月曜日
高度順応
3600mのベースキャンプを基点に、薄い空気に体を慣らす「高度順応」を数日かけて行いました。


翌日は付近の山に登りました(4100mまで)。


次の日は、レーニン峰へ向かう次のキャンプ地(4400m)まで13km歩き、そこで2泊しました。


翌日は天候に恵まれませんでしたが、近くの山の途中まで登りました(約4700m)。
2泊目の夜中から雪が降りました。
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順応初日は4000mまでハイキング。奥に見える山の一番高い部分がレーニン峰の山頂(7134m)です。 |

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高度順応の序盤はキツい時も多々あります・・。 |

翌日は付近の山に登りました(4100mまで)。


次の日は、レーニン峰へ向かう次のキャンプ地(4400m)まで13km歩き、そこで2泊しました。

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このようなちょっと怖い道を延々と歩きます。 |
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低酸素に加えて結構暑かったこともあり、この辺りもキツかった気がします。 |

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キャンプ1に到着 |
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